下味冷凍は何日もつ?調理師の答えは「2〜3週間、解凍したら翌日まで」です

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こんにちは。
大阪で一人暮らしをしている、調理師でFPのとまきちです٩( ᐛ )و

買ってきた肉に、しょうが焼きのたれや塩こうじをもみ込んで冷凍しておく。
いわゆる下味冷凍。
自分は結構利用する方法なのですが、いつまでに食べればいいのかってよく分からないですよね。

また、「下味冷凍をやめてしまった」という話もちらほら聞きます。

なので、今回は、下味冷凍の日持ちについてと、解凍したあと何日もつのか、そして、下味冷凍をどうしてやめてしまったかの理由と解決策もまとめました。

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目次

結論 目安は2〜3週間。解凍したら当日か翌日に

下味冷凍の調味料別の目安。塩やしょうゆは2週間、味噌や塩こうじは2〜3週間、酒や油は3〜4週間
状態目安
冷凍室に入れたまま2〜3週間で使い切る(味と食感のため。傷むからではありません)
解凍したあとその日のうち、遅くとも翌日までに加熱する
解凍して使わなかったとき生のまま冷凍室に戻さず、火を通してから冷凍する

まず前提として、冷凍そのものに期限はありません。
−18℃以下で保存されていれば、菌は増えません。
期限の話は、味と食感が落ちるまでの時間の話です。

農林水産省は、市販の冷凍食品でも、家庭の冷凍室では2〜3か月で食べきるのが目安としています。
扉の開け閉めで温度が上がり下がりするためです。
下味冷凍は、ここからさらに短くなります。
調味料が入っていると、冷凍室の中でも変化が進みやすいからです。
理由はこのあと説明しますね。
私は2〜3週間を目安にしています。

なぜ、下味冷凍のほうが早く味が落ちるのか

「味を付けると日持ちする」というイメージがあると思います。
それは冷蔵や常温の話です。
味噌漬けや西京漬けは、塩分で菌を抑える保存食です。

ところが冷凍室では、菌はもともと止まっています。
止まっているものを、塩でさらに止めても意味がありません。

冷凍で問題になるのは、菌ではなく酸化と乾燥です。
そしてここでは、調味料はむしろ不利に働きます。
理由は2つあります。

冷蔵では塩が菌を抑えるが、冷凍室では菌は止まっており、塩は酸化を進めて不利に働く

1つは、調味料が溶けていると、水が凍りきらないことです。
塩や砂糖が溶けた水は、真水より低い温度でないと凍りません。
−18℃の冷凍室でも、肉の中には凍らない濃い液が残ります。その中では、低い温度でも変化がゆっくり進みます。

もう1つは、塩が脂の酸化を進めやすいことです。
冷凍焼けのときに書いた「古い油のようなにおい」が、味を付けていない肉より出やすくなります。

なお、「塩は肉の水分を奪う」とよく言われますが、これは半分だけ正しい話です。
濃い塩で長く漬ければ水は出ますが、薄い塩なら、むしろ肉は水を抱えます。
水分が出るのは、下味を付けた直後と、解凍するときです。凍っているあいだに出続けるわけではありません。

調味料によって、進み方が変わります

下味の種類特徴向いている期間
塩、しょうゆ、焼肉のたれ味が入りやすいが、水分も出やすい2週間ほど
味噌、塩こうじやわらかくなる。味は濃くなりやすい2〜3週間
酒、油、カレー粉など水分が出にくく、食感が保ちやすい3〜4週間
砂糖やみりんを足したもの水分を抱えるため、パサつきにくい2〜3週間

油を少し足しておくと、肉の表面が空気に触れにくくなり、乾燥も酸化も起きにくくなります。
調理師としては、塩味だけで長く漬けるより、油やみりんを少し混ぜるほうが失敗が少ないと感じています。

📗 冷凍焼けした肉をどうするかは、こちらに書いています。
▶ 冷凍焼けした肉は食べられる?調理師の答えは「においで決める」です

解凍したあとは、何日もつのか

ここがいちばん間違えやすいところです。
下味が付いていても、解凍したあとの日持ちは延びません。

塩や調味料には、たしかに保存性を高める働きがあります。
ただ、それは塩漬けのように濃い塩分の場合です。
家庭の下味冷凍の味付けでは、菌の増え方はふつうの生肉とほとんど変わりません。

冷蔵庫で解凍したら、その日のうちに加熱してください。
遅くとも翌日までです。
味が付いているぶん、傷んだかどうかをにおいで判断しにくいので、日数で区切るほうが安全です。

解凍したけれど、作らなかった日
生のまま冷凍室に戻さないでください。
その日のうちに焼くか煮るかして、火を通してから冷凍します。下味が付いているので、炒めるだけで1品になります。

「下味冷凍をやめた」人の理由

下味冷凍について調べると、「やめた」という言葉もよく出てきます。
理由は、だいたい次の4つです。

やめた理由どう直すか
味が濃くなりすぎる調味料は規定の半分から。足りなければ焼くときに足せます
同じ味に飽きる味付けは2種類までにして、残りは酒と油だけで冷凍する
袋がかさばって冷凍室に入らない袋の中で薄く平らにして、立てて並べる
結局使わないまま残る1回分を100gにして、袋に日付を書く

どれも、最初から全部の肉に味を付けようとすると起きます。
一人暮らしなら、3回分のうち1回分だけ下味を付けて、残りはそのまま冷凍するくらいがちょうどいいと思います。

鶏むね肉は、味噌か塩こうじで

脂の少ない鶏むね肉やヒレ肉は、塩やしょうゆだけで長く漬けると、水分が抜けて硬くなります。
この2つに下味をつけるなら、味噌や塩こうじのほうが向いています。
やわらかさが残るからです。

味噌と塩こうじで下味をつけ、1食分ずつ冷凍した鶏むね肉の袋
味噌と塩こうじで下味をつけ、1食分ずつ袋に入れて冷凍した鶏むね肉です

私も鶏むね肉には、味噌か塩こうじを使っています。
袋に入れて、1食分ずつ冷凍しておくと、焼くだけで1品になります。

スーパーの味付け肉は、家で冷凍していいのか

売り場に並んでいる味付け肉も、買ったその日なら冷凍できます。
ただし、パックに小さく「解凍」と書かれているものは、すでに一度冷凍されたものを店で解凍しています。
家で凍らせると二度目の冷凍になるので、味と食感は落ちます。
煮込みや炒め物に使うと決めて凍らせてください。

トレーのままだと厚みがあって凍るのに時間がかかります。
袋に移して、薄く平らにしてから冷凍するほうが、早く凍って早く解けます。

📗 袋のまま平らに冷凍して、1回分ずつ折って使う方法はこちらです。
▶ 一人暮らしで肉の小分け冷凍が面倒な人へ。調理師が、小分けせずに済ませる3つの方法を紹介します

一人暮らしの下味冷凍は、2種類で足ります

味を何種類も用意すると、管理ができなくなります。
私がすすめるのは、しょうが焼きのたれと、塩こうじの2つだけです。

  • しょうが焼きのたれ(しょうゆ・酒・みりん・しょうが) 
    豚こまでも鶏もも肉でも使えます。
    焼けばそのまま主菜になります。
  • 塩こうじ 
    肉がやわらかくなり、味も付きます。
    野菜と炒めるだけで1品になります。

この2つなら、袋を見ればどちらか分かります。
味が同じでも、合わせる野菜を変えれば印象は変わります。

下味冷凍が続かない日のために

とはいえ、買ってきた日に味付けまでやる体力が残っていない日もあります。
私も、そのまま冷凍室に放り込む日があります。

大事なのは、下味冷凍を続けることではなく、買った肉を使い切ることです。
味を付ける余裕がない日は、袋に入れて平らにするところまででかまいません。

そして、作る気力そのものがない日のために、冷凍室に1食分の逃げ道を置いておくと安心です。
私が実際に10食頼んで試した冷凍の宅食は、袋のまま電子レンジで温めるだけで、1食487円でした。

解凍したあと冷蔵庫に置いたままになったときの日持ちは、こちらで観察しました。

まとめ 下味冷凍は2〜3週間、解凍したら翌日まで

  • 冷凍室に入れたままなら2〜3週間が目安。傷むからではなく、味と食感のため
  • 塩やしょうゆは水分を引き出すので、長く漬けるほど肉は硬くなる
  • 酒や油を混ぜておくと、水分が出にくく冷凍焼けもしにくい
  • 解凍したあとの日持ちは、ふつうの生肉と変わらない。当日か翌日までに加熱する
  • 解凍して使わなかったら、火を通してから冷凍する
  • 全部の肉に味を付けようとすると続かない。3回分のうち1回分で十分

下味冷凍は、やれば便利ですが、やらなくても肉は使い切れます。
自分の生活に合うぶんだけ取り入れてみてはいかがでしょうか。

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