こんにちは。
大阪で一人暮らしをしている、調理師でFPのとまきちです٩( ᐛ )و
「老後は年金で暮らせるから大丈夫」と思っていませんか?
実はこれ、おひとりさまにとっては非常に危険な考え方です。
年金だけで老後の生活費が賄えるかどうか、FP2級を持つ当事者として実際に計算してみました。
結論を先にお伝えすると、会社員でも油断できない、自営業はさらに深刻というのが正直なところです。
今回のテーマは、FP(ファイナンシャルプランナー)の試験科目でいうと「ライフプランニング」と「社会保険」の分野です。

おひとりさまの老後の生活費はいくらかかるか
まず「老後にいくらかかるか」を整理します。
総務省「家計調査年報(家計収支編)2024年(令和6年)」によると、65歳以上の単身無職世帯の平均消費支出は月額14万9,286円です。
約15万円と覚えておいてください。
ただしこの数字には注意点があります。
住居費が約1万2,000円しか含まれていません。
これは持ち家の方を想定した数字です。
賃貸住まいの場合、別途家賃が必要になります。
大阪で賃貸一人暮らしの場合、家賃5〜7万円を加えると、実際の生活費は月20〜22万円程度になる可能性があります。
私自身が想定している老後の最低生活費も月14〜16万円(賃貸の場合はプラス家賃)ですが、総務省のデータとほぼ一致しています。
| 住まいの状況 | 月の生活費の目安 |
|---|---|
| 持ち家(ローン完済済み) | 約15万円 |
| 賃貸(家賃5〜7万円の場合) | 約20〜22万円 |
年金はいくらもらえるのか
次に、年金の受給額を整理します。
日本の公的年金は大きく2種類あります。
国民年金(基礎年金)
自営業・フリーランス・学生など、すべての人が加入する年金です。
40年間保険料を納めた場合の満額は月約6万8,000円(2025年度)です。
ただし実際の平均受給額は、未納期間などの影響で男性約6万円・女性約5万6,000円(厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」2024年度)となっています。
厚生年金(国民年金+厚生年金)
会社員・公務員が加入する年金で、国民年金に上乗せされます。
厚生労働省のデータによると、2024年度の厚生年金の平均受給額(国民年金含む)は月額15万1,142円です。
ただし男女差が大きく、男性約14万9,000円・女性約9万3,000円となっています(厚生労働省「2024年財政検証」)。
自分の年金受取額を確認する方法
平均の数字より、自分がいくらもらえるかを知りたい方は、ねんきんネットで確認できます。
ねんきんネットへのアクセス方法
- 以下のURLにアクセスする。
https://www.nenkin.go.jp/n_net/ - マイナンバーカードまたはIDとパスワードでログインする。
初めての方はその場で登録できます。 - ログイン後「年金見込額試算」をクリックする。
現在の加入状況をもとに、65歳から受け取れる年金の見込み額が表示されます。
確認する時のポイント
- 自営業期間と会社員期間の両方がある方は、両方が反映された金額が表示されます。
- 「このまま加入し続けた場合」と「今すぐ退職した場合」の2パターンで試算できます。
- 毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」でも確認できます。
まず自分の年金見込み額を確認してから、次のセクションの計算に当てはめてみてください。
実際に計算してみる
それでは、生活費と年金受取額を照らし合わせて、実際に不足する金額を計算します。
| ケース | 年金受取額 | 生活費(持ち家) | 生活費(賃貸) | 月の不足額(賃貸) |
|---|---|---|---|---|
| 会社員男性 | 約15万円 | 約15万円 | 約20〜22万円 | 約5〜7万円不足 |
| 会社員女性 | 約9万円 | 約15万円 | 約20〜22万円 | 約11〜13万円不足 |
| 自営業・フリーランス | 約5〜7万円 | 約15万円 | 約20〜22万円 | 約13〜17万円不足 |
この表を見ると、会社員男性でも賃貸住まいなら月5〜7万円不足することが分かります。
会社員女性・自営業はさらに深刻です。
「年金だけで暮らせる」は、持ち家・会社員男性に限った話と言っても過言ではありません。

不足分を30年間で計算すると
65歳から95歳まで30年間生きると仮定して、不足総額を計算します。
| ケース | 月の不足額(賃貸) | 30年間の不足総額 |
|---|---|---|
| 会社員男性(賃貸) | 約6万円 | 約2,160万円 |
| 会社員女性(賃貸) | 約12万円 | 約4,320万円 |
| 自営業・フリーランス(賃貸) | 約15万円 | 約5,400万円 |
「5,400万円なんて無理」と思った方もいると思います。
ただし、これはあくまで「年金だけで生活した場合」の不足額です。
働き続けることで収入が得られる期間や、生活費を節約することで不足額を減らすことができます。
また、NISAや高配当株投資などで資産を増やすことで、不足分を補える可能性があります。
大切なのは「自分がいくら不足するか」を把握した上で、今から備えを始めることです。
会社員でも油断できない3つの理由
「会社員なら何とかなる」と思っている方に、FPとして正直にお伝えします。
賃貸住まいなら不足する
先ほどの計算の通り、会社員男性でも賃貸住まいなら月5〜7万円不足します。
30年間で2,000万円以上の不足になります。
将来的に年金額は下がる見通し
厚生労働省の2024年財政検証によると、今の40代が年金を受け取る頃には、物価に対する購買力が現在より10〜15ポイント低下する可能性があります。
年金額そのものが減るわけではありませんが、実質的な価値は下がります。
医療費・介護費が別途かかる
老後は医療費・介護費という予期せぬ出費が増えます。
入院・治療費・介護施設の費用など、高額療養費制度でカバーできない部分が生活費に上乗せされます。
自営業・フリーランスはさらに深刻な理由
会社員と比べて、自営業・フリーランスの老後資金問題はより深刻です。
年金が国民年金のみで少ない
厚生年金がなく、国民年金のみの受給になります。
月5〜7万円では生活費の半分も賄えません。
退職金がない
会社員には退職金がありますが、自営業・フリーランスには退職金がありません。
老後資金をすべて自分で準備する必要があります。
傷病手当金がない
会社員は病気やけがで働けなくなった時に傷病手当金が支給されますが、自営業・フリーランスにはありません。
現役時代から貯蓄・運用で備えておくことが重要です。

不足分を補うための3つの方法
不足額が分かったところで、どう補うかをお伝えします。
NISAで長期積立投資をする
毎月の積立投資は、老後資金を準備する最も効果的な方法のひとつです。
20年間・30年間の長期運用で、複利効果により資産を増やすことができます。
NISAの非課税枠を活用することで、運用益にかかる税金を節約できます。
高配当株投資で定期収入を作る
高配当株・ETFに投資することで、定期的な配当金を受け取れる仕組みを作ることができます。
老後の生活費の不足分を配当金で補う「配当金生活」を目指す方法です。
生活費を見直す
老後の生活費を少しでも抑えることで、不足額を減らすことができます。
食費の節約・固定費の見直し・住まいのダウンサイジングなど、今から意識しておくことが大切です。
老後にいくら必要か、毎月いくら積み立てればいいかは、老後資金シミュレーターで確認してみてください。
誰かに相談したいと思った時は無料のFP相談もあるので活用しましょう。

まとめ 年金だけでは足りない、だから今から備える
長い記事になりましたが、最後にまとめます。
おひとりさまの老後、年金だけで足りるかどうかを計算した結果はこうなっています。
会社員男性(賃貸)。月約5〜7万円不足。30年間で約2,160万円不足。
会社員女性(賃貸)。月約11〜13万円不足。30年間で約4,320万円不足。
自営業・フリーランス(賃貸)。月約13〜17万円不足。30年間で約5,400万円不足。
「こんなに必要なのか」と不安になった方もいると思います。
でも、大切なのは不安になることではなく、「自分がいくら不足するかを把握して、今から少しずつ備えること」です。
NISAの積立・高配当株投資・生活費の見直し、できることから始めていきましょう。
早く始めるほど、複利効果で資産は増えやすくなります。
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