✔ケイントップって何?
✔土壌改良材って何?何のために使うの?
✔土壌診断ってどうしてしないといけないの?
✔実際にケイントップはどのくらい畑に入れるの?
ケイントップとは?
ケイントップを説明するために、製造会社の「アグリック株式会社」さんのホームページも参考にさせていただきます。
(参考ページはこちら有機土壌改良剤「ケイントップ(SK土改剤)」|アグリック (agric.jp))
まずは、ホームページに載っている説明を見て見ましょう(^O^)/
サトウキビを原料とする100%天然素材の土壌改良材です。
有機土壌改良剤「ケイントップ(SK土改剤)」|アグリック (agric.jp)
ケイントップには4%もの糖分が含まれておりますので、 土壌菌の働きが活発になり腐植の形成促進、その腐植で糊づけ された土の塊は大小の間隙を生み、団粒構造に富んだ土壌を形成します。
結果、適度な通気性や排水性、保水性や保肥性を保つ土壌になり、 健全な根の伸張を促進すると考えられております。 畑の土に鋤き込むことによって、団粒構造を持つふかふかで理想的な土を生み出します。土地を改良することによって、農作物は大地にしっかり根を張り強く育つのです。
要約させてもらうと、「サトウキビを使った100%天然素材の土壌改良剤で、糖分が4%ふくまれている為、土壌菌が活発に働き、「腐植」の形成が促進され、団粒構造が形成されます。
その結果、通気性、排水性、保水性、保肥性を保つ土壌になり、植物が健全に育つようになるそうです。
Amazonでは商品が見つかりませんでした。
楽天では商品があったので参考までに載せておきます。
土壌改良は何故する必要があるか?
なぜ、ケイントップを畑に入れ、土壌改良をする必要があるのでしょうか?
そもそも、土壌改良とはどういうものでしょうか?
その説明するためには、土壌について知る必要がありそうです。
まず土壌は、固相(土のこと)、気相(空気のこと)、液相(水分のこと)によって出来ていて、一般的に植物が育ちやすいとされる土壌は固相が40%、気相が30%、液相が30%と言われています。
簡単に言えば、酸素が沢山あり、水持ちが良い土が植物にとって、育ちやすい土壌と言えるわけです。
なので、植物にとって育ちやすい土壌を作る為に改良を行います。
土壌診断の必要性
では、自分の畑が植物にとって育ちやすいかを確かめなければいけません。
それを確かめる方法が土壌診断になります。
土壌診断には、物理性、生物性、化学性の3つの診断方法があります。
物理性は土壌にどれだけ酸素が含まれる状態なのか、根が張りやすい状態なのかを知ることが出来ます。
生物性は土壌の中の病原微生物の割合を確認することで、連作障害の原因が病原菌なのかを知ることが出来ます。(大きな病気が圃場から出ていないので、調べたことはありません)
化学性は土壌の中の養分を調べることで、栄養過多、または不足、生理障害の発生原因、pH濃度などを知ることが出来ます。
一般には化学性の確認を主にして、畑への肥料の量や、pHの調整などに用いります。
そして、3つの要素は共に影響し合っており、特に「腐植」という成分が化学性、物理性、生物性3つのどの要素にも関わってきます。
腐植について
では、次に「腐植」とはどのような物をいうのでしょうか?
「腐植」とは、堆肥や葦、藁などの有機物が微生物により分解された、有機物のことを言います。
腐植が多い土は団粒構造(砂と粘土が腐植によってくっ付いた状態)を形成でき、作物を作るのに最適な土壌となります。
では、どうすれば腐植の多い畑を作れるのでしょうか?
土壌改良材とは?
腐植の多い畑を作る為に登場するのが、土壌改良材です。
土壌改良材は先ほどの説明にあった、土壌の物理性、生物性、化学性のそれぞれの改良について様々な改良材があります。
生物性を改良するには、生物資材と言われる微生物が含まれている物、ラクトヒロックスやカルスNC-Rなどがあります。
ラクトヒロックス
作物残渣の分解を促進する、微生物資材。
カルスNC-R
有機物とすき込むことで分解を促し、なおかつ分解時の有毒ガスがでないタイプ。
化学性を改良は、主にpHの矯正に使われます。日本は雨が多く酸性土壌になりやすいので、畑のカルシムや過リン酸石灰などを入れ、pHを中性に近づけます。
多くの作物はpHを中性に近づけた方が育ちやすい状態になります。(例外もあります。)
畑のカルシウム
弱アルカリ性なので、土壌の酸性を矯正し、窒素過多も抑制します。
過リン酸石灰
石灰とリンを含んでいます。
トマトなどの実を付ける作物を育てる場合に、土壌pHの矯正と共にリン酸も補給できます。
そして、今回の「腐植」は3つの要素すべてに関係するのですが、あえて分類すると「物理性」の改善に分類されます。
腐植酸
藁や堆肥、ケイントップ以外にも直接「腐植」入りを謳っている商品もあります。
腐葉土
一般的には腐葉土や堆肥を「腐植」を補うために入れる資材となります。
物理性を改良するには先ほども書きましたが、堆肥や葦、藁などの有機物資材を入れ、「腐植」をつくり、団粒構造を作ったり、団粒構造を維持させます。
また、腐植は毎年5%程度ずつ畑から失われて行きます。
大事なC/N比
いろいろと説明してきましたが、結局のところ、腐植が大事なことは分かったけど、堆肥を入れてるから大丈夫でしょ?と思いますよね。
本当に堆肥だけでよいのかを考える上で、大事になってくるのが、C/N比という値です。
「C/N比」の説明はサイト「minorasu」さんの説明を引用、参考にしたいと思います。
(参考サイトはこちらC/N比とは?有機物の分解速度から考える効果的な土壌改良方法 | minorasu(ミノラス) – 農業経営の課題を解決するメディア (basf.co.jp))
農業で使用する有機質肥料に含まれる炭素と窒素の量を比率で表したものがC/N比(炭素率)です。炭素(C)含有量を窒素(N)含有量で割って計算します。
C/N比は値が低いほど窒素含有量が多く、値が高くなると窒素含有量が少なくなります。C/N比の基準値は20~30で、それを境に高いか低いかを判断します。●値の高低で何が変わる?C/N比が重要な理由
高品質で食味がよい作物を栽培するポイントの1つが、ほ場の準備段階で土作りに力を入れることです。この時期に堆肥などの有機質肥料を投入することで土壌中の微生物の活動を促すことができ、これは土作りをするうえで非常に重要なプロセスといえるでしょう。
堆肥などの有機質肥料には、土壌改良効果と比較的長期間必要となる肥料効果がありますが、C/N比によってその現れ方が異なります。
そのため、有機質肥料を使うときには、C/N比によって異なる、土壌改良効果と肥料効果の現れ方を考慮する必要があります。●C/N比と肥料効果・土壌改良効果
C/N比が低い有機物は、堆肥として使ったときに肥料効果は高くなりますが、土壌改良効果はあまり期待できません。
一方、C/N比が高い有機物は窒素含有量が少ないため、肥料効果は高くありません。しかし、微生物の活動が促進されて腐植が増えるため、土壌の改良効果は高いと言えます。●C/N比と肥料効果の発現速度
また、C/N比が低い場合は有機物の分解速度が速く、C/N比が高い有機物は分解速度が遅いという性質があります。そのため、C/N比が低いと肥料効果が早く現れ、高いときには肥料効果はゆっくりと現れます。
C/N比とは?有機物の分解速度から考える効果的な土壌改良方法 | minorasu(ミノラス) – 農業経営の課題を解決するメディア (basf.co.jp)
つまり、C/N比が高いと土壌改良効果が高く、低いと肥料効果が高いと言えます。
なので、堆肥も腐植の補給目的で畑に入れてもよいのですが、土壌改良というよりも肥料としての役割が大きくなるようです。(堆肥の熟成状況や種類にもよります)
では、土壌改良効果の高い資材はどのような物になるのでしょうか?
●C/N比は施肥の目的に合わせて選択を
C/N比が低い、つまり、作物の生長を促す養分である窒素成分が多い有機物は、肥料効果が高いといえます。ただし、窒素過多になると、作物の品質に悪影響を与えることがあるため、C/N比を適切なバランスに調節する必要があります。
C/N比とは?有機物の分解速度から考える効果的な土壌改良方法 | minorasu(ミノラス) – 農業経営の課題を解決するメディア (basf.co.jp)
有機質肥料を選ぶ際には、なるべく早く肥料効果を出したいなら、C/N比10以下を目安にします。土壌改良もかねて、ゆっくりと土作りをする場合は、C/N比20~30以上を目安にしましょう。
土壌改良効果と肥料効果の両方が必要なときは、C/N比10~20のものが適しています。
堆肥を作る場合、可能であれば材料のC/N比を20~40にして、堆肥として完熟した状態でC/N比が15~20になるのを目安にしてください。
ということで、土壌改良効果のために入れる資材のC/N比は20~30となります。
では、今回紹介する「ケイントップ」のC/N比はいくつでしょうか?
アグリック株式会社さんのサイトをみると、ケイントップのC/N比は66。
土壌改良を目標とするために施すには十分な値です。
自分はトマトの片付けが終わった12月に施します。
農業ができない冬から春にかけて土壌改良がおこなわれ、トマトを植える初夏から秋にかけては肥料として利用したいと考えると、C/N比が高いケイントップが最適だと思っています。
ケイントップの施し方
それでは、自分の圃場を例にして、ケイントップを施していこうと思います。
まず、ケイントップは1袋約20㎏。畑に入れる量は1a、40㎏としたので、1a、2袋を目安にしました。
圃場(1ハウス)は大体3aなので、6袋、120㎏を入れます。
まずは、軽トラックで畑まで運びました。
ひとつ20㎏あるので、結構重いです(;゚Д゚)
1ハウス6つ等間隔で配り、カッターで包みを切ります。
中身は動物が食べそうな飼料のような物が入っています。
よく見るとサトウキビだと確認できます。
なるべく均等にハウス内に広げます。
広げ終わったら、トラクターで耕し、土と混ぜます。
これで、ケイントップの施しは完了となります。
まとめ
今回は「土壌改良材ケイントップ 実際の農家の使用量は?」と題しまして、
ケイントップとは?→サトウキビを使った100%天然素材の土壌改良剤。
土壌改良は何故する必要があるか?→植物が育ちやすい土壌を作る為。
土壌診断の必要性→植物が育ちやすい土壌になっているかを判断する為に必要。
腐植について→団粒構造を作る為に必要な有機物。毎年5%ずつ失われていく。
土壌改良材とは?→土壌の物理性、生物性、化学性を改良する資材。
大事なC/N比→C/N比が高いと土壌改良効果が高く、低いと肥料効果が高い。
ケイントップの施し方→畑に入れる量は1a、40㎏としたので、1a、2袋を目安。
の順でケイントップのことから、土壌、腐植、土壌改良材について、C/N比、そして、ケイントップの施し方を、紹介して見ました。
堆肥や藁などを畑に入れると良いと言われる理由は「腐植」にあったんですね。
長くなりましたが、最後まで読んで下さりありがとうございます(^-^)
ブログを書くために、参考、利用したサイト、ページ、本等
有機土壌改良剤「ケイントップ(SK土改剤)」|アグリック (agric.jp)
C/N比とは?有機物の分解速度から考える効果的な土壌改良方法 | minorasu(ミノラス) – 農業経営の課題を解決するメディア (basf.co.jp)
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