こんにちは、とまきちです٩( ‘ω’ )و
シリーズも9回目になりました。
ここまで、身元保証契約・死後事務委任契約・遺言書・見守りサービス・葬儀とお墓・成年後見制度と任意後見・リビングウィル・実家じまいと、おひとりさまの備えを順番に書いてきました。
「色々な準備が必要なのは分かった。でも、結局トータルでいくら必要なの?」
これが、シリーズを読んできた方が一番知りたいことだと思います。
今回は、その疑問に正面から答えます。
今回のテーマは、FP(ファイナンシャルプランナー)の試験科目でいうと「ライフプランニング」の分野です。
自分の人生にかかるお金を、数字で把握する。
それが、漠然とした不安を「具体的な準備」に変える第一歩です。
FP2級として、また当事者として、リアルな数字でまとめました。
ひとつ大切なことをお伝えしておきます。
この記事でお伝えする費用はあくまで目安です。
実際の費用は、選ぶサービスや地域によって大きく異なります。
「こんな規模感なんだ」という目安として参考にしてください。

おひとりさまの終活費用、8項目の試算
まず、シリーズで紹介してきた8つの備えにかかる費用を一覧で確認します。
| 項目 | 費用の目安 | 種類 |
|---|---|---|
| ①身元保証契約 | 10万〜30万円程度 | 一時費用 |
| ②死後事務委任契約 | 50万〜100万円程度 | 一時費用(預託金含む) |
| ③遺言書(公正証書) | 数万〜十数万円程度 | 一時費用 |
| ④見守りサービス | 月額330円〜数千円 | 継続費用 |
| ⑤葬儀費用 | 30万〜100万円程度 | 一時費用 |
| ⑥埋葬費用 | 10万〜100万円程度 | 一時費用 |
| ⑦任意後見 | 数万円(契約時)+月額数万円(発動後) | 一時費用+継続費用 |
| ⑧実家じまい | 100万〜300万円程度(解体の場合) | 一時費用 |
「一時費用」と「継続費用」に分けて考えると、整理しやすくなります。
一時費用合計目安
一時費用の合計目安をお伝えします。
最低限のケース(直葬+海洋散骨+シンプルな備えのみ)では、合計100万〜200万円程度。
標準的なケース(家族葬+永代供養+一通りの備え)では、合計200万〜500万円程度。
実家じまいが必要な場合は、さらに100万〜300万円が加わります。
継続費用の目安
継続費用の目安はこうなります。
見守りサービス。
月額330円〜数千円。年間で約4,000円〜数万円。
任意後見(発動後)
月額数万円。年間で24万〜72万円程度。
継続費用は、どのくらいの期間続くかによって総額が大きく変わります。
特に任意後見は長期になることがあるため、老後資金の計画に必ず含めておくことが大切です。

おひとりさまの老後生活費の試算
終活費用だけでなく、老後の生活費も含めて考えることが大切です。
総務省の家計調査(2023年)によると、65歳以上の一人暮らし世帯の月々の支出は、平均で約15万〜16万円程度とされています。
主な内訳はこうなります。
食費。約4万円程度。
住居費(家賃など)。約2万〜5万円程度(持ち家か賃貸かで大きく異なる)。
光熱・水道費。約1万5,000円程度。
医療費。約1万〜2万円程度。
交通・通信費。約1万5,000円程度。
その他(娯楽・交際費など)。約3万円程度。
これに対して、おひとりさまが受け取れる年金の目安はどうでしょうか。
国民年金のみの場合、月額約6万5,000円程度(満額、2026年時点)。
厚生年金がある場合、勤続年数・収入によって異なりますが、月額10万〜15万円程度が目安です。
つまり、月々の生活費(15万〜16万円)と年金収入の差額が、毎月の「不足額」になります。
国民年金のみの場合、月に約8万〜10万円の不足が生じる可能性があります。
厚生年金がある場合でも、月に数万円程度の不足が出ることが多いです。
終活費用+老後生活費、合計でいくら必要か
では、終活費用と老後生活費の不足分を合計すると、トータルでいくら必要なのでしょうか。
2つのケースで試算します。
老後生活費の不足額:月3万円×20年=約720万円
見守りサービス費用:月1,000円×20年=約24万円
合計目安:約850万〜950万円
老後生活費の不足額:月5万円×25年=約1,500万円
任意後見費用:月3万円×10年=約360万円
見守りサービス費用:月1,000円×25年=約30万円
合計目安:約2,200万〜2,400万円
この数字を見て「こんなに必要なの?」と驚いた方もいると思います。
でも、落ち着いて考えてみてください。
これは「一度に全部用意する必要がある金額」ではありません。
65歳から準備を始めるのではなく、今40代・50代から少しずつ積み立てていけば、十分に間に合う金額です。
例えば、標準ケースの2,200万円を、40歳から65歳の25年間で準備するとします。
25年間で2,200万円÷25年÷12か月=月約7万3,000円の積み立てが必要な計算になります。
「月7万円は無理」と思った方も、投資(NISAや積立投資)を活用することで、積み立て額を減らせる可能性があります。
年利3%で運用できた場合、月4万〜5万円程度の積み立てで2,200万円に近い金額が作れる計算になります。
「具体的な数字に落とし込むと、やるべきことが見えてくる」、これがFP2級として私がお伝えしたいことです。

今日から始められる、積み立ての考え方
では、実際にどうやって準備を進めればいいのか。
FPとして、基本的な考え方をお伝えします。
ひとつめ 「今の貯蓄額」と「毎月の積み立て可能額」を把握する
「いくら足りないか」を考える前に、「今いくら持っているか」を確認します。
現在の貯蓄額が分かれば、あと何年で目標額に届くかが計算できます。
ふたつめ 積み立てはNISAを活用する
2024年から新NISAが始まり、おひとりさまの資産形成に使いやすい環境が整いました。
つみたて投資枠を使った長期積み立てが、老後資金の準備の基本になります。
みっつめ「終活用の専用口座」を作る
老後の生活費と終活費用を同じ口座でまとめて管理すると、「いくら使っていいのか」が分かりにくくなります。
終活費用の積み立て専用の口座を作って、毎月一定額を移動する習慣をつけると、準備が着実に進みます。
よっつめ シミュレーターで自分の数字を確認する
「目安の数字」は分かっても、「自分の場合の数字」は人によって大きく異なります。
年齢・収入・住まい・目標によって、必要な積み立て額は変わります。
以下のシミュレーターを使って、自分専用の数字を確認してみてください。

まとめ 数字を知ることで、不安が準備に変わる
長い記事になりましたが、最後にお伝えしたいことは、シンプルです。
おひとりさまの老後資金と終活費用を合計すると、最低限のケースで約850万〜950万円、標準的なケースで約2,200万〜2,400万円程度が目安になります。
この数字は、「今日から少しずつ準備していけば、十分に間に合う金額」です。
大事なのは、漠然と「お金が足りるか心配」と思い続けるのではなく、「自分の場合の数字を把握して、毎月いくら積み立てればいいかを決める」ことです。
数字が分かれば、やるべきことが見えてきます。
やるべきことが見えれば、漠然とした不安が消えます。
不安が消えれば、今の生活をより前向きに楽しめるようになります。
シリーズ9回を通じて、おひとりさまの「生前から死後まで」の備えと費用をお伝えしてきました。
全部を一度に揃える必要はありません。
できることから、少しずつ、ゆっくり整えていけば大丈夫です。
ふと「老後のお金、大丈夫かな」と不安に感じた時、この記事を思い出してください。
「数字を知ることで、不安が準備に変わる」、これがFP2級でおひとりさまの私からの、当事者としての答えです。
次回は、シリーズの最終回として「40代から始めるおひとりさまの終活・優先順位ガイド」を書きます。
9回分の内容を整理して、「何から始めればいいか」という優先順位を、当事者目線でまとめます。
一緒に、ゆっくり準備していきましょう٩( ‘ω’ )و
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