こんにちは。
大阪で一人暮らしをしている、調理師でFPのとまきちです٩( ᐛ )و
ふるさと納税のサイトで、年収を入れて上限額を出したことはありますか
あの数字、実は概算です。
どのサイトも「目安です」「8〜9割に抑えてください」と注意書きを添えています。
理由は単純で、年収だけでは、その人がいくら税金を納めているか正確には分からないからです。
でも、もっと正確に知る方法があります。
住民税の「所得割額」という数字を使う方法です。
しかもこの数字、マイナポータルなら自宅から5分、無料で確認できます。
ふるさと納税サイトの解説を一通り読みましたが、どこも「6月に届く住民税決定通知書を見てください」で止まっていました。
マイナポータルで見られることに触れているサイトは、見つかりませんでした。
通知書を失くした人、引っ越して見当たらない人、そもそも届いていない人には、行き止まりになってしまいます。
今回は住民税の通知書が紛失したり、そもそも届いたかわからない人でも確認できる方法を紹介します。
また、記事の中ほどに、所得割額を入れるだけで上限額が出る計算ツールも置きました。
今回のテーマも、FP(ファイナンシャルプランナー)の試験科目でいうと「タックスプランニング」の分野です。
なぜシミュレーターの数字はズレるのか
「年収」から税額を逆算しているから
ふるさと納税サイトのシミュレーターは、入力した年収から社会保険料や所得控除を標準的な割合で仮定して税額を推定しています。
多くのサイトが「社会保険料は年収の15%」といった前提を置いています。
会社員で、収入が給与だけで、特別な控除もない。そういう方なら、この推定はかなり当たります。
問題は、そこから外れる人です。
特にズレやすいのは、こんな方です
- パートと副業、事業所得を組み合わせている方
— 「年収」の欄に何を入れればいいのか、そもそも決まりません - フリーランス・自営業の方
— 給与収入ではないので、給与前提のシミュレーターとは計算の土台が違います - iDeCoをやっている方
— 掛金が全額所得控除になるぶん、上限額は下がります - 医療費控除やふるさと納税以外の寄付金控除を使う年
— 同じく下がります - 年金を受け取っている方
— 公的年金等控除は給与所得控除と別の仕組みです - 年の途中で転職・退職した方
— 前年と今年で収入が大きく変わります
たとえばパート勤務と自営業を掛け持ちしていると、シミュレーターに入れる「年収」が何を指すのか、そもそも決まりません。
入力欄の前で止まってしまった経験のある方は、少なくないはずです。
正確に知るカギは、住民税の「所得割額」
ふるさと納税の上限は、所得割額で決まっています
まず、ふるさと納税の控除が3つに分かれていることを押さえてください。
| 控除の種類 | 計算式 |
|---|---|
| 所得税分 | (寄付額 − 2,000円)× 所得税率 |
| 住民税の基本分 | (寄付額 − 2,000円)× 10% |
| 住民税の特例分 | (寄付額 − 2,000円)×(90% − 所得税率) |
このうち「特例分」に上限があります。
住民税の所得割額の20%までです。
ここを超えた分は控除されません。
つまり「上限額」と呼ばれているものの正体は、この20%の壁なのです。
所得割額さえ分かれば、逆算できます。

計算式はこうなります
1.021は復興特別所得税の分です。
この式は前橋市など、自治体の公式資料にも掲載されているものです。
試しに検算してみます。
年収500万円・独身の方だと、住民税の所得割額はおよそ238,000円、所得税率は10%です。
式に入れると約61,000円。
ふるさと納税サイトの早見表に載っている「年収500万円・独身なら約61,000円」とぴったり一致します。
とはいえ、毎回この式を手計算するのは面倒です。
ツールを作りました。
【計算ツール】所得割額から上限額を出す
所得割額を入れるだけで計算できます。
課税される所得金額も分かれば、より正確になります。
所得割額が分からない、という方は次の章へ進んでください。
早見表でも確認できます
ツールを使わずに、おおよその見当をつけたい方向けの表です。
所得税率が分からない場合は、真ん中の10%の列を見てください。
給与収入がおおむね300万〜600万円台の方は、この帯に入ることが多いです。
| 所得割額 | 所得税率5% | 所得税率10% | 所得税率20% |
|---|---|---|---|
| 5万円 | 13,000円 | 14,000円 | 16,000円 |
| 10万円 | 25,000円 | 27,000円 | 30,000円 |
| 15万円 | 37,000円 | 39,000円 | 45,000円 |
| 20万円 | 49,000円 | 52,000円 | 59,000円 |
| 25万円 | 60,000円 | 64,000円 | 73,000円 |
| 30万円 | 72,000円 | 77,000円 | 88,000円 |
| 40万円 | 96,000円 | 102,000円 | 116,000円 |
| 50万円 | 119,000円 | 127,000円 | 145,000円 |
※所得税率は「課税される所得金額」で決まります。
195万円未満が5%、195万〜330万円未満が10%、330万〜695万円未満が20%です。
所得割額を調べる4つの方法
方法は4つあります。
おすすめの順に並べました。
| 方法 | 費用 | かかる時間 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| ① マイナポータル | 無料 | 5分 | マイナンバーカードを持っている方。通知書が手元になくても大丈夫 |
| ② 住民税決定通知書 | 無料 | すぐ | 6月に届いた紙が手元にある方 |
| ③ 給与明細 | 無料 | すぐ | ざっくり知りたい方(天引き額×12で概算) |
| ④ 課税証明書 | 200円前後 | 10分 | 確実な書類として残したい方 |
① マイナポータル ── 無料、自宅から5分
これが一番おすすめです。
紙を探す必要も、外出する必要もありません。
手順はこうです。
- マイナポータルにログインします(マイナンバーカードと暗証番号が必要です)
- 「わたしの情報」を開きます
- 「税・所得」を選びます(自治体によっては「おかね」の中にあります)
- 年度を指定して照会します
- 画面を下にスクロールして「市町村民税所得割額」と「都道府県民税所得割額」を探します
この2つを足した金額が、所得割額です。
そのまま上のツールに入れてください。

最新年度への更新は毎年7月頃なので、いまの時期なら前年の所得にもとづく数字が確認できます。
過去の年度も年度指定でさかのぼれます。
ひとつ注意点があります。
ここで表示される情報は正式な証明書としては使えません。
ダウンロードや印刷はできますが、公的な提出書類にはなりません。
とはいえ自分の上限額を知るという目的なら、これで十分です。
どこにも提出しませんから。
なお、マイナポータルで情報が表示されないこともあります。
確定申告も年末調整もしていない未申告の状態だと、そもそもデータがありません。
また、確定申告や修正申告の直後は反映までに時間がかかります。
その場合は、次の方法を試してください。
② 住民税決定通知書 ── 手元にあるなら一番早い
毎年6月頃に届く書類です。
会社員なら勤務先経由、自営業や普通徴収の方は自治体から直接郵送されます。
「市民税・県民税」それぞれの所得割額の欄を探して、合計してください。
③ 給与明細 ── ざっくり知りたいとき
給与明細の「住民税」の天引き額を12倍すると、年間の住民税額のおおよそが分かります。
ただしこの金額には均等割(定額部分)も含まれています。
厳密に所得割額だけを知りたい場合は、そこから均等割分を引く必要があります。
あくまで概算用と考えてください。
④ 課税証明書 ── 書類として残したいとき
お住まいの自治体で取得できます。
マイナンバーカードがあればコンビニのマルチコピー機で1年度200円というところが多く、区役所や市役所の窓口より早くて安く済みます。
大阪市の場合、セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートなどで、朝6時30分から夜23時まで、過去5年分を取得できます。
見るときの注意点
均等割は含めません
住民税は「所得割」と「均等割」の2階建てです。
均等割は所得にかかわらず定額で、おおむね5,000円前後(森林環境税を含む、自治体により異なる)です。
ふるさと納税の上限計算に使うのは所得割だけです。
均等割からは控除できません。
足さないよう気をつけてください。
その数字は「去年の所得」のものです
ここは勘違いしやすいところです。
いま確認できる所得割額は、前年の所得にもとづいて計算されたものです。
一方、これから寄付する分の控除は今年の所得で決まります。
収入が去年と大きく変わっていれば、上限額も変わります。
自治体の資料にも「寄附を行う時点では所得割額および所得税率は確定していないため、計算式はあくまで目安」と明記されています。
だから8〜9割に抑えるのです。
ツールでも「安全に使うなら」の金額を併記しています。
所得割額がゼロだったら、寄付は見送りです
確認したら「0円」と表示された、あるいは項目自体が出てこなかった。
この場合は、住民税が課税されていないということです。
ふるさと納税は納めた税金から差し引く制度なので、差し引く先がなければ、寄付はまるごと自己負担になります。1万円を寄付しても、手元に残るのは3,000円相当のお礼の品だけ。差し引き7,000円の持ち出しです。
扶養の範囲内で働いている、開業したばかりで赤字が続いている、年金収入だけで課税されていない。
こうしたケースで起こります。
収入が増えて課税されるようになった年に、改めて確認してみてください。
寄付する前に気づけたなら、それだけで得をしています。
引っ越した年は、送り主が変わります
住民税を課税するのは1月1日時点に住んでいた自治体です。
前年に引っ越していると、前の住所地の自治体から通知が届きます。
「引っ越し先の自治体から届かないな」と思ったら、前の住所地を確認してみてください。
ちなみに固定資産税は住んでいる場所と関係なく、土地や家屋のある自治体から届きます。
ここは混同しやすいところです。
上限額が分かったら
数字が出たら、あとは進めるだけです。
実際に使うのは、上限額の8〜9割までにしてください。
今年の収入が確定するのは年末です。残業が減った、契約が変わったといったことで、想定より上限が下がることは普通にあります。
そして寄付先は5自治体以内に収めると、ワンストップ特例が使えて手続きがラクになります。
確定申告をされる方は関係ありません。
まとめ
- シミュレーターの数字は年収から推定した概算。パート+副業、フリーランス、iDeCo利用者などはズレやすい
- 正確に知るカギは住民税の所得割額。ふるさと納税の上限は、この20%で決まっている
- 計算式は「所得割額×20%÷(90%−所得税率×1.021)+2,000円」
- マイナポータルなら無料・自宅から5分で所得割額が確認できる。通知書が手元になくても大丈夫
- 「わたしの情報」→「税・所得」→市町村民税所得割額+都道府県民税所得割額
- 均等割は含めない。あれは定額部分で、控除の対象外
- その数字は去年の所得のもの。だから8〜9割に抑える
- 所得割額がゼロなら、寄付は見送り。控除する税金がないので全額自己負担になる
ふるさと納税は「いくらまでOKか」が分からないままだと、どうしても少なめに寄付してしまいます。
上限がはっきりすれば、使える枠を使い切れます。
5分で分かることなので、寄付の前に一度確認してみてください。
※この記事は2026年8月時点の情報にもとづく一般的な情報提供であり、個別の税務判断を保証するものではありません。計算結果は目安です。手続きや税額の詳細は、お住まいの自治体・税務署または税理士にご確認ください。
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