農業を将来仕事にしたいけど、老後は大丈夫だろうかと考えている方、今現在農業をしていて、将来の生活に不安を感じている方、そんな農業者の将来にそなえる農業者年金に公庫補助があるのはご存じでしょうか？
農業者年金制度の公庫補助を活用することで、負担を軽減しながら年金を積み立てることが可能です。
この補助は、若手農業者や新規就農者にとって特に大きな支援の一つ。
今回は、農業者年金の公庫補助の仕組みやその利点、注意点について家庭菜園歴は20年以上、農家歴10年以上、調理師資格持ちの「とまきち」（ とまきち@トマト農家/菜園ブログ（@tomakichityonan））が解説します。
✔農業者年金の公庫補助ってどんな制度？
✔特徴と利点、注意点は？
✔対象者に条件ってあるの？
農業者年金の公庫補助ってどんな制度？
農業者年金は、日本の農業者が引退後に安定した生活を送るために設けられた年金制度です。
国が管理し、農業者が自分で加入し積立てる形を取っています。
農業者年金について簡単に説明しているので、農業者年金について知りたい方は下のボタンからどうぞ。
公庫補助は、若手や一定の条件を満たす農業者に対して、国や地方公共団体が掛金の一部を補助する仕組みです。
これにより、負担を軽減しながら年金を積み立てることができます。
特徴と利点
公庫補助が農業者年金の積み立てを補助する制度だと分かったところで、どんな特徴や利点があるか見てみましょう。
負担軽減による安定した将来設計
公庫補助によって、年金掛金の一部が支援されるため、特に若い世代や新規就農者は低コストで加入でき、将来の生活設計をしやすくなります。
税制上の優遇措置
農業者年金は、掛金が全額所得控除の対象となるため、節税効果があります。
公庫補助を受けながら積立てることで、より経済的に年金を運用できます。
持続可能な農業経営のサポート
農業者年金は、後継者に引き継ぐ際の安定した生活保障の役割も果たします。
これにより、農業を継続するためのインセンティブとなり、若い世代の農業継承が促進されます。
注意点
公庫補助の特徴や利点の次に気を付けて欲しい注意点を解説します。
補助対象者の条件が厳しい
公庫補助を受けるには、認定農業者や認定新規就農者など、特定の条件を満たす必要があります。
全ての農業者が対象となるわけではないため、加入前に条件を確認する必要があります。
途中での解約はデメリットが大きい
年金制度は長期間の積立を前提としていますが、途中で解約する場合、掛金の一部が戻らない可能性があるため、慎重に計画を立てる必要があります。
加入年齢や受給開始年齢の制限
農業者年金には加入できる年齢や、年金を受け取る年齢に制限があります。
加入のタイミングを逃すと、補助を最大限活用できない可能性がありますので、事前に確認しておくことが重要です。
補助対象者の条件
補助対象者の条件をもう少し詳しく見てみましょう。
公庫補助を受けられるのは、以下の条件を満たす農業者です。
認定農業者
認定農業者とは、地域の農業計画に基づき、効率的かつ安定的な農業経営を行うための計画を市町村に提出し、認められた農業者です。
この計画に沿って経営を改善し、発展させることを目指す人が対象です。
認定新規就農者
認定新規就農者とは、45歳未満の新しく農業を始める人で、地方自治体が定める条件を満たし、認定を受けた人です。
新規に農業を始めたばかりでも、将来的に農業を本業として成り立たせるために支援されます。
一定規模以上の農業経営
農業者年金の補助を受けるためには、一定の経営規模が必要です。
具体的には、所得や耕作面積が基準に達していることが求められます。
これは、安定的に農業を続けられると見込まれる場合に限り、補助の対象となるためです。
地域や作物によっても変わるのですが、2～3ヘクタールが基準になっていることが多いようです。
補助が受けられない場合
補助金を受け取れる条件は分かったけど、どんな人は補助が受けられないのでしょうか？
繰り返しになる部分もありますが、以下のような場合、公庫補助は受けられません。
- 45歳以上で新規に農業を始めた場合（年齢制限があるため）。
- 認定農業者や認定新規就農者に該当しない場合。
- 農業を副業として行っており、一定の規模に達していない場合。
- 農業所得が900万円以上の人。
対象者の条件以外にも、所得の制限もありますので注意が必要です。
補助金額の概要
農業者年金の公庫補助は、条件を満たす農業者に対して、掛金の一部が補助される仕組みです。
それじゃあ、どれだけもらえるのでしょうか？
具体的な補助金額については以下のような内容になっています。
補助額の最低掛け金
補助額は掛金の50%が支給されますが基本掛け金は20,000円なので、10,000円が自己負担での最低掛け金となります。
月々の補助額
月々の掛け金は上記でも書いたように最低は20,000円から、最高掛け金は68,000円となっています。
基本掛け金は20,000円なので月額で見ると、10,000円の補助を受けることが可能です。
例えば、月々の掛金が最高額の68,000円であれば、そのうち50％は補助金でまかなわれるので、農業者自身が負担するのは残りの34,000円となります。
よって、公庫補助がある期間は掛け金が大きいほど得になりますね。
補助を受ける期間
補助の支給期間は最長で20年間です。
長期にわたって補助が提供されるため、農業者年金の積立てを効率的に進められます。
まとめ
農業者年金の公庫補助ってどんな制度？
⇒農業者年金は、日本の農業者が引退後に安定した生活を送るために設けられた年金制度。
公庫補助は、若手や一定の条件を満たす農業者に対して、国や地方公共団体が掛金の一部を補助する仕組み。
特徴と利点
負担軽減による安定した将来設計
税制上の優遇措置
持続可能な農業経営のサポート
⇒掛け金の負担を減らしつつ、節税効果もある。
注意点
補助対象者の条件が厳しい
途中での解約はデメリットが大きい
加入年齢や受給開始年齢の制限
⇒制度を利用するために計画書を作成したりする必要ある。
年齢等の制限もあるので農業者誰もが利用できるのものでは無い。
補助対象者の条件
認定農業者
認定新規就農者
一定規模以上の農業経営
⇒書類を提出し認定してもらう必要がある。
補助が受けられない場合
⇒45歳以上で新規に農業を始めた場合（年齢制限があるため）。
認定農業者や認定新規就農者に該当しない場合。
農業を副業として行っており、一定の規模に達していない場合。
農業所得が900万以上の人。
補助金額の概要
補助額の最低掛け金
月々の補助額
⇒月額の50％が補助されるが、最低掛け金は2万円から、最高掛け金は6万8千円。
補助を受ける期間
⇒最長で20年。
農業者年金の公庫補助は、45歳未満の若手農業者や新規就農者を支援する制度で、将来の年金負担を軽減する大きな助けとなることは確かです。
補助を受けることで、掛金の一部が負担され、効率的に年金を積み立てることが可能。
ただし、年齢や条件に制限があるため、早めに計画を立てることが大切です。
とまきち今回は「農業者年金の公庫補助」について紹介しました。
「とまきち」が加入前に気になり調べたものをまとめた記事になりますので、内容が変わっていたり、書ききれていない部分もあります。
加入を考える際は窓口になっているJAで詳しく話を聴いてからしっかりとした情報を基に、加入を考えましょう。
人生設計の一つとして農業者年金を候補に考えてみてはいかがでしょうか？
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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