専業農家から兼業農家へ 14年目の春に決めた私の新しい働き方

兼業農家と専業農家

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目次

私事ですが、「専業農家」から「兼業農家」へ働き方を変えることにしました。

専業農家、兼業農家
画像はイメージです

10年以上、専業農家として農業を続けてきましたが、この春(2025年)、私はその働き方を少し変えてみようと決め、兼業農家になることを決めました。

今回は10年以上専業農家をしていて、良い点、大変だった点を振り返りながら、
兼業農家に変わろうと思ったきっかけをまとめてみようと思います。

これから、「今はサラリーマンだけど農業に挑戦したい」、「農業をする為に勉強をしている」、「農業をしているけど、他の選択肢はないかな」と考えている方の参考になれば幸いです。

この記事では、農業の働き方に関するこんな疑問にお答えします。

✔農業を始めてみたいけど、良いところと大変な所を知りたい。
✔実際に専業農家をやってみてどうだったか、聞いてみたい。
✔専業農家から、兼業農家へ移行したいけど、どんな選択肢があるか知りたい。

とまきち

<プロフィール>

トマト農家になって約10年以上 トマト以外にも色々な野菜を栽培中

調理師、FP2級資格保有

2015年 飛騨統一圃場審査にて岐阜県園芸特産振興会長賞受賞(最優秀賞)

2020年 高配当株を開始

2023年 野菜加工事業を開始(野菜加工 とまきち)
    冬期期間、焼き芋、干し芋を販売。

ネットショップBASEにて野菜の販売開始 八百屋 とまきち (ytomakichi.base.shop)

当サイトでは農業で躓いたこと、野菜の育て方や、保存の仕方、調理法、などの悩みをどう解決してきたかを書いています。

2025年4月15日時点

10年以上専業農家として働いてきて良かったこと

専業農家
専業農家をやっていて良かったこと

専業農家として働いてきて、得られたものを凝縮して3つ紹介します。

・季節を感じながら仕事ができる

サラリーマン時代の時の仕事は、季節に合わせるというより、時間に合わせた働きかたでした。
ですが、農業は日が昇り沈むまでの間が仕事になるので、日の長さや移り行く季節を感じながら仕事ができるため、一日、一年が早く過ぎるということが無く、「生きている」という実感があります。

・時間の配分にある程度の自由がある

農業は作物の世話や収穫といった季節や作物の成長に応じた作業があるため、完全に自由な働き方とは言えません。
それでも、日々の作業の進め方や時間帯は、自分である程度コントロールできます。

例えば、「今日は朝早くから動いて午後はゆっくり休む」「明日は天気を見て作業を翌日に回す」など、自分の判断で調整できる柔軟さがありました。

ただし一方で、作物の成長に合わせて行動しなければならないため、収穫や管理のタイミングによっては、かえって時間に縛られることもあるという点には注意が必要です。

・自分の仕事が誰かの役に立っていると実感できる

私は普段、収穫した作物の多くをJAに出荷していますが、一部は地元の直売所にも置かせてもらっています。
直売所ではお客さんと直接やり取りできる機会があり、
「この前のトマト、美味しかったよ」「また買いに来たよ」と、感謝の言葉をかけてもらえることもあります。

そんな瞬間に、自分の育てた作物が誰かの役に立っているんだと、直接実感できました。
その言葉が、次の作業の原動力になることも少なくありません。

専業農家として大変だったこと

専業農家
専業農家として大変だったこと

次は反対に、自分が辛い、大変だなと思ったことを紹介します。

・収入が安定しない

個人事業主として農業をしている以上、収入の波があるのは当然とも言えますが、それでもやはり収入の不安定さには悩まされます

特に農業は自然の影響を強く受けるため、日照不足や台風、長雨、病害虫の発生など、どれも収穫量に大きく関わります。

思ったように収穫できなかった年は、計画していた収入を大きく下回ることもありました。

・ 肉体的の疲れと、自然災害による精神的な不安

忙しい時期には、日の出前から作業を始め、日没後もヘッドライトをつけて畑に出たこともあります。
収穫期や管理作業のピークには、体を休める時間がなかなか取れず、心身ともに疲れがたまりやすいのも農業の現実です。

また、台風の季節になると、進路予報が出るたびに心臓をぎゅっと握られているような不安を感じます。
とはいえ、自然相手のことはどうにもならないと割り切り、台風が来たときは屋内で書類整理などの作業に切り替えたりしていました。

・部会や組合の多さ

田舎暮らしや農業のイメージとして、「自然が豊かでのんびりしている」「自由な働き方ができそう」と思われることも多いですが、実際には“人とのつながり”もとても濃い世界です。

特に農業をしていると、部会や組合の多さに驚かされます。
私自身が関わっていたのは、以下のような団体です。

  1. トマト部会
  2. 蔬菜(そさい)組合
  3. JA青年部
  4. 地域の青年部
  5. 受託組合
  6. 稲作組合
  7. 特産部会
  8. 各直売所の組合
  9. 自治体関係(班長、体育委員、公民館の管理委員など)
  10. 消防団

さらに、神社やお寺の役員、学校関係の役員(子どもがいる家庭)などもあります。
ほぼ毎年どこかの会で副会長や委員長を担当することになり、役割が自然と巡ってくるのも特徴です。
また、どの会や組合も飲み会があります。
お酒に弱い人、人付き合いが苦手な人には重荷に感じることも。

よく「自営業は時間が自由でいいね」と言われますが、私の実感としてはまったく逆です。
農作業の予定に加えて、組合の会合・行事・地域の役目も多く、予定がいっぱいになるのが現実です。


専業農家の「良かったこと」と「大変だったこと」を経験してたどり着いた考え方

経験
経験を通してたどり着いた考え方

災害に強い作物も育てる

台風の影響を受けやすい施設栽培とは別に、台風に強い作物も育てるようになりました。
具体的には、サツマイモとキウイです。

サツマイモは比較的風に強く、収穫後は冬に焼き芋や干し芋といった加工食品にして販売しています。保存性も高く、売り方の幅が広がりました。

一方キウイは、台風が来ても実が落ちにくい特徴があります。
というのも、キウイは樹上で完熟しないため、しっかりと枝にとどまり、安定した収穫が期待できる作物です。

資産を分散し、農業以外にも収入源をつくるという選択

作物をしっかりと育てられるようになり、計画通りに仕事が進められるようになった頃、
収入も数年を通して安定し始めました。

そこから私は、農業以外にも収入源を持つことの大切さを意識するようになりました。
たとえば台風で作物に被害が出たり、長雨で作業ができなくなったりしたとき、
農業だけに頼っていると、そのたびに大きな不安に襲われます。
でも別の収入源があることで、自然災害や不測の事態に対する精神的な余裕が持てるようになります。

もちろん、農業にしっかりと投資し、事業を大きくしていくことはとても大切です。
ただその分、リスクも比例して大きくなるということは、常に頭に入れておくべきだと思っています。

私の場合は、以前から勉強していた株式投資、特に高配当株への長期投資を中心に、
農業とは別の収入の柱をつくってきました。

その中で、特に役立ったのがFP(ファイナンシャル・プランナー)の勉強です。
資産運用の基本だけでなく、保険・税金・年金など、個人事業主として働くうえで知っておきたい知識が一通り学べたのはとても大きな収穫でした。

これから農業や個人事業を始めたいと考えている方には、FP3級の取得をひとつの目標としておくのをおすすめします。
独学でも十分合格を目指せますし、将来的な資金計画にも役立ちます。
▼ 私が参考にしたテキストを紹介しておきます。

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また、通信講座を受けたい方、FPの2級を直接受けたい方はユーキャンでの講座を修了する必要があります。
ちなみに自分もユーキャンを利用しました。

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良かったら勉強の参考にしてみてください。

・働き方のペースを自分で組み立て直すことの大切さ

10年以上農業を続けるなかで、自然の厳しさや作業の多さには何度も直面しましたが、
それ以上に、自分に合った働き方や作物の選び方について、少しずつ考えるようになりました。

施設栽培を軸にしつつ、栽培スタイルや収穫時期の異なる作物──たとえばサツマイモやキウイなど、
台風などの悪天候にも強く、手のかかりすぎない作物を組み合わせて育てていく中で、
いつのまにか“無理のない農業の形”が見えるようになってきた
のです。

並行して、お金の勉強にも取り組みました。
高配当株を中心とした投資によって、農業以外にも収入の軸を持てるようになったことは、
「専業農家」という枠にとらわれず、働き方を見つめ直す大きなきっかけとなりました。

これからも長く農業と関わっていけたらという思いがあり、
だからこそ、「兼業」という形をえらびました。
自分が取った選択がこのブログを読んでくださった方の参考になれば幸いです。

まとめ

  1. 私事ですが、「専業農家」から「兼業農家」へ働き方を変えることにしました。
    ⇒10年以上、専業農家として農業を続けてきましたが、この春(2025年)、私はその働き方を少し変えてみようと決め、兼業農家になることを決めた。
  2. 10年以上専業農家として働いてきて良かったこと
    1. ・季節を感じながら仕事ができる
      ⇒日の長さや移り行く季節を感じながら仕事ができる
    2. ・時間の配分にある程度の自由がある
      ⇒自分の判断で仕事を調整できる柔軟さがあるが、収穫や管理のタイミングによっては、かえって時間に縛られることもあるという点には注意が必要。
    3. ・自分の仕事が誰かの役に立っていると実感できる
      ⇒直接感謝の言葉をかけてもらえる。
  3. 専業農家として大変だったこと
    1. ・収入が安定しない
      ⇒思ったように収穫できなかった年は、計画していた収入を大きく下回ることもある。
    2. ・ 肉体的の疲れと、自然災害による精神的な不安
      ⇒日々の仕事に追われる肉体的な疲れと、台風などの天候による精神的な疲れがある。
    3. ・部会や組合の多さ
      ⇒常に10以上の組合に参加しなければいけなかった。
  4. 専業農家の「良かったこと」と「大変だったこと」を経験してたどり着いた考え方
    1. ・災害に強い作物も育てる
      ⇒サツマイモやキウイなど、災害に強い作物は手のかからない作物ということも多い。
    2. ・資産を分散し、農業以外にも収入源をつくるという選択
      ⇒農業以外の収入源を作ることも大切。そのためにFP(ファイナンシャルプランナー)の資格取得がおススメ。
    3. ・働き方のペースを自分で組み立て直すことの大切さ
      ⇒農業にこれが答えというものはない、自分の働き方に合わせた農業をしていく選択肢もある。

これまで専業農家として歩んできた経験を通じて、
働き方や収入の形、暮らしとの向き合い方について、今回はブログにまとめてみました。
その中で見えてきたのは、「農業をやめる」のではなく、自分に合った関わり方を選ぶことの大切さです。

これからは、これまでと同じように農業の視点も大切にしながら、
家庭菜園を楽しむ方に向けた情報や、兼業という選択につながった資産形成の考え方なども
少しずつ発信していけたらと思っています。

自分の暮らしを自分で選びながら、無理なく、でも前向きに──
そんな働き方や農との関わり方をこのブログを通して届けていけたらと思っています。
自分らしい生き方の参考にしていただけたら幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
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