「配当利回りが高い株だけ買えばいいのかな?」
私も高配当株投資を始めた頃は、そう思っていました。
ですが、実際に運用してみて気づいたこがあります――
高配当株投資こそ、ポートフォリオ設計が何よりも大切だということ。
家庭菜園でトマトばかり育てたら、虫害や天候不順で一気に全滅することがありますよね。
でも、そこにレタスやハーブも育てていれば、畑は元気を保ちやすくなります。
投資も同じで、株を偏らせずバランスよく配置することが、長く育てるコツなんです。
私がたどり着いた結論は、
- セクターは20%を超えないように抑えること
- ディフェンシブ株と景気敏感株をバランスよく持つこと
- 銘柄は最低でも50、できれば80以上に分散すること
高配当株は、コツコツ長く持ってこそ力を発揮します。
そのためには、土台=ポートフォリオをしっかり整えることが欠かせません。
今回は、そんな私自身のポートフォリオの考え方を、家庭菜園のたとえも交えながら、わかりやすく紹介していきます。
✔そもそもポートフォリオって何?
✔どうしてセクターは20%を超えないようにするの?
✔ディフェンシブ株と景気敏感株ってどんな株?
<プロフィール>
兼業トマト農家/調理師/FP2級資格保有
農と暮らしとお金をつなぐブログを運営中。
約10年間トマト農家として働き、現在も家庭菜園でさまざまな野菜を栽培しています。
農業の現場で培った知識と経験に加え、調理師資格やFP(ファイナンシャルプランナー)2級の視点から、
野菜の「育て方」「保存」「食べ方」「経済的価値」まで幅広く発信中です。
2015年:飛騨統一圃場審査にて、岐阜県園芸特産振興会長賞(最優秀賞)を受賞
2020年:高配当株投資をスタート
2023年:野菜加工事業「野菜加工 とまきち」開始。冬季は焼き芋・干し芋を販売
当サイトでは、家庭菜園や農業でのつまずき・発見・工夫を中心に、
「野菜のある暮らし」や「節約・資産形成に役立つ視点」をわかりやすく紹介しています。
2025年6月4日時点
※今回紹介している記事の中に株の銘柄が出てくることがありますが、必ず資産がプラスになることを保証するものではありません。
購入の検討などは自己責任で行なってください。
ポートフォリオとは?

「ポートフォリオ」とは、保有している資産の組み合わせのこと。
例えば高配当株投資なら、「どの会社の株を、どれくらいずつ持つか」という設計図のようなものです。
同じ高配当株でも、セクターや業績の安定性、配当の持続性はバラバラ。
バランスの悪いポートフォリオは、ひとつの業界が不調になるだけで配当収入が大きく減ってしまいます。
家庭菜園で言えば、全ての畝に同じ作物を植えるのではなく、虫に強い作物や病気に強い作物などをうまく組み合わせて育てるようなもの。
だからこそ、偏らない設計が必要になります。
日本株の高配当ポートフォリオを作る意味
日本株の高配当投資は、円建てで安定したキャッシュフローを得るという点で魅力的です。
為替リスクがなく、配当の受取も楽。
生活の一部に「日本円での配当収入」を取り入れることで、資産全体の安定性も高まります。
また、日本企業には長く続く企業が多く、累進配当や安定配当を続ける姿勢も評価できます。
私が大事にしている5つのルール

以下は、私が実際にポートフォリオを組むうえで守っているルールです。
① 各セクターの比率は「20%以内」に抑える
電力株や銀行株など、同じ業種に集中させないように注意しています。
ひとつの業界が政策や景気の影響を受けると、配当収入も一気に落ち込む可能性があるからです。
これは家庭菜園で言えば、「同じ虫がつく作物ばかり育てない」ようにする工夫と同じです。
セクターや銘柄の分散、経済との関係性を考えてポートフォリオを組むには、ある程度の金融知識も必要になってきます。
そんな時に役立つのが、FP3級(ファイナンシャル・プランナー)の知識です。
資産運用や株式投資を始める前に、必ずFP3級程度の経済的な知識は必要!
FPは投資の分野から、保険、年金、不動産など、幅広く学ぶことができ、「もっと早く知っておけばよかった」、「こんなことになるなんて知らなかった」、という後悔を無くすことができます。
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ポートフォリオを自信を持って組めるようになるためにも、FP資格の勉強はきっと役立ちます。
② ディフェンシブ株と景気敏感株を「半々」に
ディフェンシブ株(電力・医薬・通信など)と、景気敏感株(鉄鋼・自動車・商社など)をバランスよく半々に保有します。
これにより、景気の波に左右されすぎず、どんな局面でも一定の配当を確保できる構成にしています。
菜園でも、夏野菜と冬野菜をバランスよく育てておくことで、収穫が切れずに安定するのと似ています。
③ 銘柄数は「最低50」、理想は「80以上」
個別株はひとつひとつがリスクを持っているため、とにかく分散が命です。
できれば80銘柄以上、最低でも50銘柄には分散しています。
投資では「分散は最大の防御」とされ、30銘柄以上でリスク分散の効果が現れるとされています。
さらに50〜80銘柄に分けることで、業種や景気の変動にも強い安定したポートフォリオが作れます。
実際、TOPIX(東証株価指数)も上位100社程度で全体の大半を占めており、
80銘柄前後の分散で、十分にバランスの取れた投資が可能です。
一社が無配転落しても、全体の配当に与える影響を最小限にできます。
初めて高配当株を買う場合は、SBI証券や楽天証券の1株から購入できる機能を利用し、30銘柄を目安に購入しましょう。
タイミングにもよりますが、だいたい30万〜40万円の資金で購入できるはずです。
そこから少しづつ足りないセクターの銘柄を購入し、最終的には50〜80銘柄以上を目指しましょう。
家庭菜園でも、作物の数が多いほど、ひとつがダメになっても他でカバーできますよね。
④ 配当利回りだけで選ばない

「利回りが高い」=「良い株」ではありません。
一時的な特別配当だったり、業績不安で株価が下がっているだけだったりする場合も。
【配当性向・業績推移・自己資本比率】などの財務チェックは必須です。
野菜も「大きいから美味しい」とは限らないのと一緒。
中身を見て判断しましょう。
高配当株の選び方を解説している記事があるので、しっかりと会社の健康診断をしましょう。

⑤ 無理に買わない、急いで売らない
高配当株は“長距離走”。
焦って買ったり、ちょっと株価が下がったからといって売ってしまうのはもったいないです。
「どんな状況になっても、この会社が好き!」、「この会社が無くなるまで寄り添っていく」。
このような心構えが持てないのなら、そもそもその会社の株は買ってはいけません。
もしくはその反対で「持っていることを忘れるくらい」の距離感を保ちながら付き合っていくのもOKです。
菜園でも「じっくり育てて収穫を待つ」のが基本。
すぐに結果を求めすぎると失敗します。
ここで覚えて欲しい一番の心構えは「一度買ったら死ぬまで売らない」ということです。
おわりに:配当生活は“設計図”から始まる
- ポートフォリオとは:実際に保有している資産の組み合わせのこと
- 高配当株投資には設計が重要:利回りだけで選ぶとリスクが集中するため注意
- 業種ごとの偏りを防ぐ:1つのセクターが全体の20%を超えないように意識する
- ディフェンシブと景気敏感株のバランス:半々を目安に分散することで安定性を高める
- 銘柄数は50〜80以上が理想:個別リスクを薄め、全体の安定感を確保できる
- 家庭菜園に例えると:1種類に頼らず多様な作物を育てる=リスク分散と収穫の安定
- 初心者は最初から完璧を目指さなくてOK:できる範囲で分散を心がけて育てていく
配当金が入ってくる生活は、安心感があります。
でも、その安心は「しっかりとしたポートフォリオ設計」があってこそ。
利回りだけに惑わされず、分散・バランス・持続性を意識して、 じっくり育てる“資産の畑”を作っていきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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